新しい一万円札を見るたび、渋沢栄一の名前は目に入る。ただ、あの人が歴史の本を書いたと聞いても、どこで読めるのかまでは分からない。わたしも最初はそこで止まりました。
地域情報メディア『フカヤ日和』でエリア担当をしている、コースケです。市内を車で回る仕事柄、まず気になるのは駐車場と混む時間。本の話でも、つい そこから考えてしまいます。
今回は『徳川慶喜公伝』がどんな本かを押さえたうえで、無料で読める場所と、深谷市内で立ち寄れる場所を順番にまとめます。
『徳川慶喜公伝』とはどんな本なのか
『徳川慶喜公伝』は、渋沢栄一が編纂した徳川慶喜の伝記です。刊行は大正七年一月、発行は竜門社。読み物というより、史料で裏を取った記録に近い一冊。
慶喜に仕えた渋沢栄一が、維新のときの主君の真意を後世に残したいと考えたことが出発点でした。世間の評価と、自分が見た人物像がずれている。その違和感が土台にあります。
全八巻の中身は本伝と附録に分かれる
全八巻と聞くと構えてしまいますが、中身はきれいに分かれています。伝記そのものは前半で、後ろは資料集と索引。読みたい部分だけ開く形でも無理がありません。
- 本伝(第一巻から第四巻)
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慶喜の生涯を三十五章で追う部分。誕生から静岡移住までが中心です。
- 附録(第五巻から第七巻)
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系図や年譜、書簡や建白書などの文書記録をまとめた部分です。
- 索引(第八巻)
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人名や地名、史実から本文を引ける部分。調べもの向きです。
編纂に二十五年かかった背景を知る
着手は明治二十六年ごろとされ、刊行までおよそ二十五年かかりました。長かった理由は単純で、途中で編纂が止まった時期があったからです。
最初に執筆を任された福地源一郎が多忙と病気で進められず、その後に亡くなりました。明治四十年に歴史学者を監修へ迎えて再開。人が代わっても渋沢栄一はやめませんでした。
慶喜本人が原稿に手を入れていた
この本の特徴は、書かれる本人が生きているうちに原稿を見ていた点です。編纂員が章ごとに原稿を出し、渋沢栄一が目を通してから慶喜へ回す。そんな流れだったと伝わります。
慶喜に直接聞き取る昔夢会という会も、十七回ひらかれました。原稿には慶喜自身が赤を入れています。本人の言い分が残っている伝記。ここが他の本と違うところ。
本文は無料でインターネット公開されている
気になるのは、どこで読めるのかというところ。国立国会図書館デジタルコレクションで、インターネット公開されています。自宅のパソコンからでも開けるのがありがたいところ。
明治から大正の文語体なので、最初は読みにくく感じるかもしれません。それでも目次と小見出しを追うだけで雰囲気はつかめます。気になる章だけ拾う読み方で十分。
- 巻ごとに分かれているので、まず巻一から開いてみる
- 本文の上部に年月日と小見出しが付いていて追いやすい
- 附録の文書記録は、あとから拾い読みしても間に合う
深谷市立図書館で紙の本を探す
画面で読むのがつらいときは、紙で探す手もあります。深谷市立図書館は仲町にあり、開館は午前九時から午後七時まで。深谷駅から歩くと十五分ほどです。
休館は毎週月曜日で、祝休日と重なる場合は翌日が休みになります。毎月第二金曜日の整理休館もあるので、行く前に開館日だけ見ておくと安心。
車の場合、図書館北側の道路に停めるのは避けたいところ。北東の共用駐車場を使う案内が出ています。所蔵や貸出の状況は変わるので、公式サイトで先に確かめたい。
渋沢栄一記念館は駐車場が広くて入りやすい
深谷市下手計にある渋沢栄一記念館は、入館無料です。資料室の見学は午前九時から午後五時まで。年末年始が休みで、そのほかに清掃などの臨時休室日が入ります。
わたしが行きやすいと感じているのはここ。建物の南側に百七十九台分の駐車場があり、大型バスも入れる広さです。休日でも入り口で迷いにくい。
コースケ駐車場で迷わないだけで、出かける気持ちがずいぶん軽くなります
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 深谷市下手計1204 |
| 資料室の見学時間 | 午前9時から午後5時 |
| 入館料 | 無料 |
| 駐車場 | 建物南側に179台(大型バスも可) |
中の家までは記念館から歩いて回れる
記念館まで来たなら、旧渋沢邸の中の家もあわせて見ておきたいところ。血洗島にあり、記念館からは歩いて十分ほどの距離です。こちらも入館は無料。
開館は午前九時から午後五時で、入場は午後四時三十分まで。主屋の内部も公開されていますが、混雑時は入場制限が入ることがあります。午後の遅い時間は少し読みにくい。
十人以上の団体や大型車両で行く場合は、事前予約が必要です。家族や少人数ならそのまま動けます。ここは行く人数で変わる部分。
アンドロイド講義は予約が必要になる
記念館には、渋沢栄一のアンドロイドが講義をする部屋があります。こちらは人数にかかわらず予約が必要。当日ふらっと立ち寄って見られるものではありません。
講義室は午前九時三十分から午後四時三十分まで。最終講義は午後三時三十分からです。
深谷市の見学予約システムで日時を選んで手続きします。問い合わせ先は記念館です。
清掃などで臨時休室になる日があります。出発前に公式サイトを開くと安心。
資料室のほうは、十人以上の団体だけ予約が要ります。少人数ならそのまま入れます。予約の要不要は場所ごとに違うので、そこだけ気をつけたいところ。
週末の予定に一か所だけ足してみる
まずは今夜、国立国会図書館デジタルコレクションで『徳川慶喜公伝』を探してみる。巻一の目次を眺めるだけでも、思っていたより近い本だと分かります。
わたしは記念館の駐車場の広さに助けられた口です。用事のついでに寄れる場所だと分かってから、行く回数が増えました。近いのに知らないままだったのがもったいない。
今週末、買い物のついでに下手計まで足をのばしてみるのも悪くありません。開館日と休室日だけ先に見ておけば、みなさんも無理なく動けるはず。












